社会鉄鋼工学部会 「安全・快適なシステム構築研究」フォーラム 第7回公開セミナー「鉄道事故は語る(鉄道事故調査の体験から)」
「安全性」「経済性」「環境負荷性」「メンテナンス性」「信頼性」など一つ一つの課題の重要性はよく認識されてきていますが、これを一つの製品、あるいは一つの運行システムにとりまとめる設計や運営となるといろいろな苦労があります。また驚くような工夫で克服したりしています。今回はこうした課題を事故調査の観点から考えてみたいと企画しました。具体的には、まず2000年3月8日の地下鉄日比谷線脱線事故調査の経過にそって、低速・急曲線での脱線現象について解説します。この事故は当時の常識を超えるものであり、その真の姿をつきとめるまでの過程はあたかもシャーロックホームズのような観察と推理の積み重ねであったそうです。そしてこの事故調査の経験と反省から2001年10月1日には航空・鉄道事故調査委員会が発足しました。この発足の経緯とそれ以降の事故調査事例からさらに幾つか取り上げて解説します。 講師には地下鉄日比谷線事故調査に加わり、いま現役の航空・鉄道事故調査委員会委員としてご活躍中の明星大学宮本昌幸教授をお迎えします。 材料開発、応用技術開発等々に関心の在る方、また安全管理、事故調査に関心のある方で、総合的なシステム的発想や考え方に関心のある方々の参加を歓迎します。
|