本会では、人材育成活動の一つとして、大学卒業数年から10年後程度の技術者を対象にして、鉄鋼製造の基礎理論と現場の諸問題を結びつけた集中的な学習会「鉄鋼工学セミナー」を昭和50年から開設しております。 本セミナーの特徴は、専門分野ごとのコースに分かれ、約1週間講師と受講者が一同に集い、学び、交歓を深めることにあり、体系的講義とその現場への結びつきとしてのケーススタディ、受講者の発題によるグループ討論のほか、教養講座など有意義なカリキュラムが組まれております。 本年夏に下記のとおり開催いたしますので、奮って受講下さるようご案内いたします。ご希望の方は他コースの科目の聴講もできます。 また、定員枠に余裕がある場合は、大学若手教員、大学院博士後期課程在学生の参加も先着順で受け付けます(参加にあたっては、他の受講者と同等の扱いとなります。特に宿泊部屋は、他の受講生同様5~7名の相部屋となりますので、ご承知おき下さい。)
1.期日: | 2005年7月23日(土)~29日(金)
| 2.会場: | 蔵王ハイツ宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字上の原128 (東北新幹線白石蔵王駅下車バス40分 TEL.0224-34-2311)
| 3.実施コース・ 募集定員: | 製銑コース15名、製鋼コース30名、材料・圧延コース95名 (注)定員オーバーの場合はお断りすることがあります。特に連絡がなければ受講可とお考え下さい。
| 4.プログラム: |
| 5.参加資格: | 日本鉄鋼協会個人正会員、個人外国会員。 | | (注)大学若手教員も本会正会員、大学院博士後期課程在学生は学生会員の方に限ります。
| 6.費用: | 受講料: | 105,000 円。ただし維持会員会社に所属する方・大学若手教員は 70,000 円、学生は 30,000 円 | 宿泊・食事代: | 60,000 円(6泊15食) | 懇親会費: | 5,500 円(2回) | 1)送金方法: | 受講者が決定次第、専用郵便振替用紙をお送りいたしますので、6月24日(金)までに郵便振替にてご送金下さい。(現金書留も可) | 2)その他: | 6月25日以降に申し込みの取り消しをされても返金できません。予めご了承下さい。
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| 7.申込締切日: | 2005年5月9日(月)期日厳守※申込の受付は締め切りました。
| 8.申込方法: | こちらの申込書に入力し、送信して下さい。会社窓口を経由して申込まれる場合は、必ず窓口の方にご相談下さい。 (注)受講を希望される大学若手教員、大学院博士後期課程在学生の方も、上記締切日までにお申込下さい。定員枠の空きにより先着順で受け付けさせていただきます。 |
問合せ先
(社)日本鉄鋼協会 学会・生産技術部門事務局 育成グループ 植田、金子 TEL.03-5209-7012 FAX.03-3257-1110 E-mail:educact@isij.or.jp 〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-2 新倉ビル2階 |
●鉄鋼工学セミナーWG● | 主 査 | 伊藤 公久(早稲田大学理工学部物質開発工学科教授) |
| (製銑グループ) | リーダー | 桑原 守(名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻教授) | 幹 事 | 国友 和也(新日本製鐵(株)環境・プロセス研究開発センター製銑研究開発部主幹研究員) |
| (製鋼グループ) | リーダー | 伊藤 公久(早稲田大学理工学部物質開発工学科教授) | 幹 事 | 中島 潤二(新日本製鐵(株)環境・プロセス研究開発センター製鋼研究開発部主任研究員) | 幹 事 | 川上 潔(山陽特殊製鋼(株)技術管理部製鋼グループ長(シニアマネジャー)) |
| (材料・圧延グループ) | リーダー | 古原 忠(京都大学大学院工学研究科材料工学専攻助教授) | 幹 事 | 木本 雅也(住友金属工業(株)総合技術研究所薄板研究開発部主任研究員) | 幹 事 | 中山万希志((株)神戸製鋼所生産システム研究所計測制御研究室主任研究員) | 幹 事 | 春名 靖志(山陽特殊製鋼(株)研究開発センター高合金鋼グループ長(課長)) |
(共通)教養講座「鉄鋼材料の魅力-そのミクロの世界」・・・ | 京都大学大学院工学研究科材料工学専攻教授 牧 正志 |
(Ⅰ)製銑コース製銑・製鋼共通 熱力学と状態図・・・ | 早稲田大学理工学部物質開発工学科教授 伊藤 公久 | 製銑・製鋼共通 反応速度論・・・ | 名古屋大学大学院工学研究料マテリアル理工学専攻教授 桑原 守 | 製銑・製鋼共通 移動速度論・・・ | 桑原 守(前掲) | 講義-1 | コークスの製造と高炉内挙動・・・ | JFEスチール(株)スチール研究所製銑・環境プロセス研究部主任研究員 深田 喜代志 | 講義-2 | 焼結鉱の製造と高炉内挙動・・・ | (株)神戸製鋼所技術研究センター製銑研究開発室主任研究員 宮川 一也 | 講義-3 | 高炉法と新製鉄プロセス・・・ | 新日本製鐵(株)環境・プロセス研究開発センター製銑研究開発部主幹研究員 国友 和也 | 講義-4 | 粉粒体の挙動と高炉装入物分布・・・ | 新日本製鐵(株)環境・プロセス研究開発センター製銑研究開発部主任研究員 松崎 眞六 | 講義-5 | 製銑プロセスのシミュレーション解析(ケーススタディ)・・・ | 東北大学多元物質科学研究所助手 埜上 洋 | 講義-6 | 高炉炉下部現象の解明・・・ | JFEスチール(株)スチール研究所製銑・環境プロセス研究部主査 佐藤 道貴 | 講義-7 | 環境調和型製銑プロセスの展望・・・ | 住友金属工業(株)総合技術研究所製銑研究開発部主任研究員 小松 周作 | トピックス
| 製鋼概論・・・
| 新日本製鐵(株)環境・プロセス研究開発センター製鋼研究開発部主任研究員 中島 潤二
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テーマ:「高出銑比、低還元材比に向けた高炉操業、原燃料、製銑プロセスのあるべき姿を考える」 鉄の需給動向の世界的な変化の中で、日本の鉄鋼業においても、鉄源への生産増への期待と圧力は大きい。このために、グループ討論では、(1)高出銑比、低還元材比操業の高炉炉内現象と限界の明確化、(2)限界のブレークスルーのための方策の検討と効果の定量的評価、(3)望ましい原燃料の作りこみとその評価手法に関して検討するとともに、将来の資源動向、エネルギー動向、環境問題等の変化を見越した(4)現行プロセスに固執しない製銑プロセスのあり方などについて、新しい改革案、アイデアをグループごとに自由な議論によって探求するものとする。 [宿題]上記観点から(1)もしくは(3)に関して考察し思考フロートとともに論述した資料及び(4)に関するアイデア検討結果を第1日目に提出すること。また、具体的対応案を事前に考えておくこと。 |
製銑コースのプログラムはこちら(PDF)
(Ⅱ)製鋼コース製銑・製鋼共通 熱力学と状態図・・・ | 伊藤 公久(前掲) | 製銑・製鋼共通 反応速度論・・・ | 桑原 守(前掲) | 製銑・製鋼共通 移動速度論・・・
| 桑原 守(前掲)
| 講義-1 | 凝固・・・ | 防衛大学校電気情報学群機能材料工学科助教授 江阪 久雄 | 講義-2 | 熱力学ケーススタディ・・・ | (株)神戸製鋼所加古川製鉄所技術研究センター製鋼研究開発室長 三村 毅 | 講義-3 | 速度論ケーススタディ・・・ | 住友金属工業(株)総合技術研究所製鋼研究開発部主任研究員 樋口 善彦 | 講義-4 | 電気炉製鋼法・・・ | 山陽特殊製鋼(株)技術管理部製鋼グループ長(シニアマネジャー) 川上 潔 | 講義-5 | 凝固ケーススタディ・・・ | JFEスチール(株)スチール研究所製鋼研究部主任研究員 三木 祐司 | 講義-6 | 介在物・・・ | 中島 潤二(前掲) | トピックス | プロセス概論(精錬)・・・ | 三村 毅(前掲) | トピックス | プロセス概論(連鋳)・・・ | JFEスチール(株)スチール研究所製鋼研究部主任研究員 鈴木 真 | トピックス | 材料概論・・・ | 新日本製鐵(株)鉄鋼研究所鋼材第一研究部主幹研究員 高橋 学 |
受講生は5~6名のグループに分かれ起居を共にして、グループごとに設定したテーマに関して、既成の概念にとらわれず新たな発想で自由に討論を行っていただきます。その結果をグループ討論発表会で報告し、全体でさらに議論を深めます。 グループ編成の参考とするため、下記の区分から希望する分野を選択して、申込書の所定欄にご記入下さい。選択の理由あるいはその狙いもつけ加えて下さい。 【区分】(1)精錬、(2)連鋳、(3)品質、(4)環境
製鋼コースは「プロセス概論」の講義を、精錬、連鋳の2分野並列で行います。準備の都合上、受講を希望する講義科目を事前に各受講生から指定していただきます。6月中旬のテキスト配布時に、聴講希望の調査をしますので、配布されたテキストの内容を参考にして希望講義科目を決定し、回答して下さい。 同時に開催される他コース(製銑、材料・圧延)の講義を受講することもできます。他のコースのカリキュラムもご参照下さい。但し、2コマにわたる講義は2コマで一つの講義になるように受講内容が企画されますので、必ず連続して受講して下さい。
製鋼コースのプログラムはこちら(PDF)
(Ⅲ)材料・圧延コース講義-1 | 塑性変形概論・・・ | 九州大学大学院総合理工学研究院融合創造理工学部門助教授 中島 英治 | 講義-2 | 鉄鋼の強度学概論・・・ | 中島 英治(前掲) | 講義-3 | 材料熱力学概論・・・ | 京都大学大学院工学研究科材料工学専攻助教授 古原 忠 | 講義-4、5 | 鉄鋼の組織学概論1、2・・・ | 古原 忠(前掲) | 講義-6 | 組織解析概論・・・ | 住友金属工業(株)総合技術研究所商品基盤技術研究部主任研究員 谷山 明 | 講義-7、8 | 鉄鋼の熱処理概論1、2・・・ | 九州大学大学院工学研究院材料工学部門助教授 土山 聡宏 | 講義-9、10 | 脆性破壊と疲労破壊1、2・・・ | 九州大学大学院工学研究院材料工学部門助教授 東田 賢二 | 講義-11 | 圧延における3次元変形・・・ | 東京大学生産技術研究所第2部教授 柳本 潤 | 講義-12 | トライボロジー・・・ | 横浜国立大学大学院工学研究院教授 小豆島 明 | 講義-13 | 厚板・溶接・・・ | JFEスチール(株)スチール研究所厚板・形鋼研究部主任研究員 三田尾 眞司 | 講義-14 | 熱延・冷延鋼板・・・ | JFEスチール(株)スチール研究所薄板研究部主任研究員 占部 俊明 | 講義-15 | 熱間・冷間圧延・・・ | JFEスチール(株)スチール研究所圧延・加工プロセス研究部主任研究員(部長) 山下 道雄 | 講義-16 | 条鋼・形鋼圧延・・・ | 早稲田大学理工学部機械工学科教授 浅川 基男 | 講義-17 | 表面処理・防食・・・ | 住友金属工業(株)総合技術研究所薄板研究開発部主任研究員 木本 雅也 | 講義-18 | ステンレスと腐食・耐食・・・ | 山陽特殊製鋼(株)研究開発センター高合金鋼グループ長(課長) 春名 靖志 | 講義-19 | 圧延機・・・ | 三菱日立製鉄機械(株)広島事業所圧延プロジェクト部担当課長 黒田 彰夫 | 講義-20 | 圧延における計測制御・・・ | (株)神戸製鋼所生産システム研究所計測制御研究室主任研究員 中山万希志 | トピックス | 製銑製鋼概論1、2・・・ | 北海道大学大学院工学研究科物質工学専攻教授 井口 学 |
受講生は6~12名のグループに分かれ、分野ごとに設定したテーマに関して既成の概念にとらわれず新たな発想で自由に討議を行っていただきます。その結果を6日目のグループ討論発表会で報告していただきます。下記の区分から討論を希望するテーマを選択して、申込書にご記入下さい。議論あるいは提案したい内容も付け加えて下さい。これを参考に、グループ分けを実施します。なお、事前宿題の課題もこのテーマに沿った内容となります。 テーマ区分 (1)鉄のリサイクルまたは環境対応 (2)未来の鉄鋼製造方法
(選択例) | 第1希望 区分(1)内容: リサイクルの容易な自動車とは。100%リサイクル可能な家電のあり方。など | 第2希望 区分(2)内容: 1ヒートプロセスでの冷延鋼板の製造方法。宇宙空間での鉄鋼製造方法(熱間圧延方法)。など |
材料・圧延コースは同一時間に複数の講義が並列して行われる日があります。準備の都合上、受講を希望する講義科目を事前に各受講生から指定していただきます。6月中旬のテキスト配布時に、聴講希望の調査をしますので、配布されたテキストの内容を参考にして希望講義科目を決定し、回答して下さい。 連番(1、2)が付いた講義は2コマで一つの講義になるように受講内容が企画されますので、必ず連続して受講して下さい。 同時に開催される他コース(製銑、製鋼)の講義を受講することもできます。他のコースのカリキュラムもご参照下さい。
材料・圧延コースのプログラムはこちら(PDF) |