近年の計算機の飛躍的な進歩により複雑・大規模な演算を高速に実行することが可能となった。さらにシミュレーション技術の発達により、原理原則から出発した、原子レベルから数mmまで種々のスケールの材料組織形成や材料力学解析のシミュレーションが多数試みられるようになった。しかし、鉄鋼材料はその重要性にもかかわらずその複雑さが原因で、計算状態図の利用は進んだものの材質予測については未だに実験や実機のデータをもとにした回帰モデルに近いものがほとんどであり、シミュレーションを有効に利用したプログラムの構築には至っていない。 材料の組織と特性部会と創形創質工学部会は、製造段階から製品に至る組織変化に基づく材質予測の一貫プログラムの構築を活動の目的の一つとし、共同で本シンポジウムを企画した。本シンポジウムでは、現在までに開発されている鉄鋼材料の材質予測に関する種々のスケールの解析モデル・技術についての現状と鉄鋼材料データベースの構築、およびこれらを用いた実用的な材質予測システムの展望について深く議論を行いたい。
1.日時: | 2004年9月28日(火) 9:15~17:15 | 2.場所: | 第148回秋季講演大会 第11会場 (秋田大学 手形キャンパス教育文化学部3号館 145号室)
| 3.プログラム: |
| 09:15~10:00 | 鉄鋼材料の材質予測技術の現状と課題 | WG主査 梅本実(豊橋技科大) | | 10:00~10:45 | 計算材料科学の現状 | 小野寺秀博(NIMS) | | 10:55~11:40 | 組織形成予測に対する計算工学的手法の開発状況と今後の課題 | 小山敏幸(NIMS) | | 11:40~12:25 | 組織・材質予測技術の実プロセスへの適用の現状と今後の課題 | 難波茂信(神鋼) | | 13:15~14:00 | 加工シミュレーションと内部組織変化 | 柳本 潤(東大) | | 14:00~14:45 | メゾ・マクロ塑性構成モデルとその塑性加工数値シミュレーションへの応用 | 吉田総仁(広大) | | 14:55~15:40 | ミクロ・メゾ組織形成のモデル化とその材料特性評価シミュレーションへの応用 | 冨田佳宏(神戸大) | | 15:40~16:25 | 変形特性予測の現状と展望 | 友田 陽(茨城大)、梅本 実(豊橋技科大) | | 16:25~17:15 | 総合討論 |
4.参加費: | 2,000円(当日会場でお支払い下さい) | 5.資料: | 当日会場で配布します。
| 6.参加申込み: | 事前申込みは不要です。
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問合せ先:
(社)日本鉄鋼協会 学会・生産技術部門事務局 学術企画グループ 藤原裕美子 TEL. 03-5209-7013 FAX. 03ー3257ー1110 E-mail:fujiwara@isij.or.jp |
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