計測・制御・システム工学部会 シンポジウム「技術伝承に関する研究動向」開催案内
計測・制御・システム工学部会システムフォーラム(第4期「鉄鋼業を革新するフレキシブルなシステム化技術-ITを利用した設計・計画・管理の新技術」)では、下記の要領でシンポジウム「技術伝承に関する研究動向」を開催いたします。 1.目的:平成14年9月に開催された第1回フォーラムでは、現在注目されているナレッジマネジメントについて、鉄鋼業からの期待、基本概念および最新動向、適用事例の紹介を行いました。本シンポジウムでは、技術伝承に関する研究動向について紹介いたします。 2.主催:日本鉄鋼協会 学会部門 計測・制御・システム工学部会/生産技術部門 制御技術部会 3.協賛:計測自動制御学会(依頼中)、システム制御情報学会(依頼中) 4.日時:平成15年6月4日(水)13:30~17:15 5.場 所:住金マネージメント(株)人材開発センター(茨木県鹿嶋市光953-16) 6.プログラム: 13:30~13:40 フォーラム紹介 座長:谷野哲三(阪大) 13:40~14:00 講演「鉄鋼業におけるナレッジマネジメントへの期待」 講師:加地孝行(JFE) 概要:材料設計や製造仕様付与業務、特急材や操業変動が生じた時の再スケジューリング、電気・計算機等の故障時対応など、複数選択肢がある場合や対象設備に対する深い理解が必要な場合は、人の経験、ノウハウに依存する部分が大きく、熟練者の判断に頼っている。熟練者の技術・ノウハウを抽出、共有、蓄積し、伝承する為の仕組みを構築することにより、高齢化する熟練者対策としたい。 14:00~15:00 講演「モノづくり現場でのナレッジマネジメント」 講師:椹木哲夫(京大) 概要:「人間中心生産、人間中心設計、人間中心の自動化...」最近のかけ声にはとみに人間回顧が目立つがその背景はいかなるものなのか。その一方でITの言葉が新聞紙面に踊らない日はない。人間知とIT、この一見相対する両者はどこで融合を見ることになり、どのような棲み分けを図ろうとしているのか。本講演では現在モノづくりの現場で、技能伝承や知識の共有・再利用を目指して展開されているナレッジマネジメント(知識経営)へのメーカー企業の取り組みと、技能のデジタル化に向けた大学での理論解析の研究現状について概説する。 15:10~16:00 講演「技能継承のための生態心理学的アプローチ」 講師:塩瀬隆之(京大) 概要:知識・技能継承のための計算機支援の一つとして、知的CAIシステムが知られるが、従来は抽出された知識・技能が継承者に容易に伝わることが仮定されていた。本講演では、知識・技能継承の困難さについて指摘した上で、対話型技能継承支援システムの提案によるブレークスルーについて紹介する。また、熟練者からの技能抽出に関する手法について、認知科学的な立場からその可能性について概説する。 16:00~16:50 講演「機械メディア技法による技能伝承」 講師:佐野明人(名工大) 概要:製造業では、IT化が進む中、人の感覚(特に触覚)に支えられた技が、ますますクローズアップされてきている。これは、技能者が技術の進歩に応じて自らの技能を絶えず進化させてきた結果である。ところが、技能を磨く過程で感覚・運動系が洗練・統合されるため、知の本質が理解困難となっている。そこで、感覚・運動系に直接作用する機械メディアによる技能伝承が有望視されている。本講演では、その研究の一端を紹介するとともに今後を展望する。 16:50~17:15 総合討論 座長:谷野哲三(阪大) 講演の内容に対する質問に加えて、技能抽出や技能継承の最新研究動向など全般に関して自由に意見交換し、討論する。 7.定員:50名(定員になり次第締め切らせていただきます。) 8.参加費(テキスト代含む):会員2,000円 /非会員3,000円(当日会場でお支払い下さい。) 9.参加申込み:事前にFAXまたはE-mailで、氏名・会員番号・勤務先・所属・住所・電話番号・FAX番号・E-mailアドレスを明記の上、下記参加申込み先までお申し込み下さい。なお、定員内であれば申込受付確認の連絡はいたしませんので、ご了承下さい。 10.申込み期限:2003年5月26日(月)
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