材料の組織と特性部会 環境脆化プロジェクトチーム 科学技術振興調整費総合研究 第9回成果報告シンポジウム 「構造材料の環境脆化における水素の機能に関する研究」開催案内
近年、省エネルギー、環境問題、資源問題などから、構造材料の高強度化に対する要求が高まっているが、環境脆化感受性の増大を伴うという宿命的な問題がある。そこで、脆化の主役である水素の機能に焦点をあて、最近の新しい研究手法を駆使して環境脆化の本質を解明し、材料設計指針を確立する研究プロジェクトが組織された。本プロジェクトは、第Ⅰ期(平成10年~12年)が終了し、中間評価を経て、第Ⅱ期(平成13年~14年)がスタートした。第Ⅱ期は、(1)環境効果と材料の評価、(2)水素侵入抑制と耐割れ性に優れた材料設計指針、(3)化合物材料の環境脆化を支配する組織因子の抽出、の新たな3研究グループに再編し、高強度鋼、チタン合金、金属間化合物、セラミックスなど種々の材料を横断的にとらえながら、各材料の特殊性と普遍性を抽出する総合的な視点で研究を遂行中である。それぞれの専門性を活かしつつ、学際的な観点から従来の壁をブレイクスルーすることを目標としている。9回目となる今回は、第Ⅱ期の最近の成果を中心に報告する。
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