第34回鉄鋼工学アドバンストセミナー 受講者募集案内
(鉄鋼工学中堅技術者育成セミナー)
(申込締切日:2026年6月12日)
本セミナーは10~15年の実務経験を持つ中堅技術者を対象とし、次代の鉄鋼業の担い手を育成することを目的としています。各コースとも、他社の技術者とのディスカッションを主体に、既得の知識を存分に活用しながら各自の技術思想の整理・再構築を図ることに主眼を置いた、実践的コースで構成されております。
- (1)少人数で討論主体:
- 受講者は予め提示された宿題に対する解答を用意し、本セミナーで相互にこれを発表した後、問題点を抽出して徹底的な討論を行う。尚、宿題、討議のいずれにおいても受講者所属組織の秘密情報の供出は強要しない。
- (2)次代に向けたテーマ:
- 次代の鉄鋼業に向けた課題をテーマとして選択する。答えを出すことが目的ではない。
- (3)最高の講師陣:
- テーマに対する最高の専門家を講師として迎え、これら講師が関連する講義を担当しWG委員とともに討論の指導を行う。また、将来に続く緊密な産学連携を意識し、大学若手研究者が講師として参加する。
第34回を下記のとおり開催いたしますので、奮って受講下さるようご案内いたします。
| 日時: | 2026年10月19日(月)~21日(水) 集合日時:10月19日(月)8:30 |
||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 会場: | セミナーハウス クロス・ウェーブ船橋 (〒273-0005 千葉県船橋市本町 2-9-3 TEL.047-436-0111) |
||||||
| 募集コースおよび内容: (プログラムの講義、討論の時間配分は変動することがあります) |
コース共通:基調講演 ※募集人員は、各コース約10名、全コース合わせて30名程度です。 |
||||||
| 参加資格: |
以下の条件をすべて満たしている方。
※但し、上記以外については、応募状況も踏まえ、鉄鋼工学アドバンストセミナーWGによる承認が得られた場合、参加可能。 ※本セミナーは知識を吸収する場ではなく、各々の知識を以て討論する場です。 |
||||||
| 費用(税込): |
|
||||||
| 申込締切日: | 2026年6月12日(金)期日厳守 | ||||||
| 申込方法: |
5月7日(水)申込開始予定 |
(一社)日本鉄鋼協会 育成グループ
E-mail:educact@isij.or.jp
●育成委員会鉄鋼工学アドバンストセミナーWG●
| WG主査: | 笹井 勝浩(日本製鉄(株) 顧問) |
| WG委員: | 柏原 佑介(JFEスチール(株) スチール研究所 製銑研究部 グループリーダー) 中井 由枝(JFEスチール(株) スチール研究所 製銑研究部 グループリーダー) 中村 洋二(日本製鉄(株) 技術開発本部 プロセス研究所 圧延研究部 部長) |
内容
- 1. コース
(1)製銑コース
-
テーマ「目指すべき高炉プロセスの将来像について」
製銑プロセスでは近年水素を活用した革新高炉の開発を中心として2050年カーボンニュートラル実現に向けた検討が国内各社でそれぞれ鋭意進められている。一方、低還元材比、低コークス比、高出銑比といった高度な操業を安定的に実現するためには、センシング技術やAIを活用したガイダンスシステムなどのデータサイエンス技術の活用も必要不可欠と考えられ、精力的に開発が進められている。このように高炉操業がさらなる高効率かつ安定操業を目指す中、本セミナーでは今後も稼働すると想定した将来の高炉について、必要とされる原料性状や炉内現象を捉えながら限界点を見極めつつどのような操業にまで到達できるかを検討し、そのためにはどのような装備(ハード・ソフト)や技術を適用すべきかを考え、将来の目指すべき先進高炉の姿、方向性について議論する。
- 講師
- 大野光一郎(九州大学 大学院工学研究院 材料工学部門 教授)
夏井 俊悟(東北大学 多元物質科学研究所 准教授)
中野 薫(日本製鉄(株) 技術開発本部 プロセス研究所 製銑研究部 高炉・脱炭素研究室長)
講義-1「高炉炉内現象から考える先進高炉の限界と可能性」(大野講師)
講義-2「先進高炉の設計に向けた現物融合シミュレーション・逆解析技術」(夏井講師)
講義-3「カーボンニュートラルに向けた高炉技術」(中野講師)- 宿題
- 将来の目指すべき高炉プロセスについて述べて下さい。そして、それを達成するために必要とされる要素技術や、全体構成を議論するために必要となる課題や解決策を提示し、そのプロセス技術確立に向けてのアプローチ案を示して下さい。
[キーワード]高炉、低還元材比、低コークス比、高微粉炭比、高出銑比、原料性状、データサイエンス、センシング、カーボンニュートラル、省エネ※セミナー当日の宿題発表はパワーポイントで行い、要点を明確に発表出来るよう構成すること。
-
(2)製鋼コース
-
テーマ「地球環境問題を見据えた高級鋼製造における製鋼プロセスの将来像」
我が国の鉄鋼業が、持続的に事業を発展させていくためには、カーボンニュートラルへの挑戦とともに高付加価値商品を製造する高級鋼製造プロセスの確立と生産性の向上が必要である。そこで本セミナーでは、次世代(10~20年後)の製鋼プロセスのあるべき姿について、原理原則を踏まえて多様な視点から検討し、高級鋼製造の実現に必要な技術について議論することを目的とする。
- 講師
- 柴田 浩幸(東北大学 多元物質科学研究所 教授)
鳴海 大翔(東京大学 生産技術研究所 物質・環境系部門 講師)
田口 謙治(日本製鉄(株) 技術開発本部 プロセス研究所 製鋼研究部 鋳造一貫研究室 室長)
講義-1「素材製造に関わる酸化物の高温物性」(柴田講師)
講義-2「放射光X線イメージングで捉える凝固現象-3D・4D観察で見えてきたこと-」(鳴海講師)
講義-3「連続鋳造プロセスの技術変遷について」(田口講師)- 宿題
- 最近の地球環境問題や我が国の鉄鋼業を取り巻く環境、昨今のアメリカによる関税引き上げやパリ協定脱退の状況等を踏まえ、製鋼プロセスにおける10~20年先の将来像を設定し、実現のための課題と対応策を述べて下さい。下記の2項目(①、②)に対して、キーワードを参考に、現状の課題と革新的高級鋼製造を可能とする製鋼プロセス・技術を提案してください。関連資料のレビュー、バウチャーを明らかにし、レポートに記載してください。
①高生産性と高品質化を両立する技術
[キーワード]高清浄鋼製造技術、高級鋼・高品質鋼の一貫製造技術、高級鋼製造の生産性向上技術、プロセス制御、データ活用、数値シミュレーション②地球環境と調和する製鋼プロセス
[キーワード]脱炭素、エミッションフリー、スクラップ、高炉―転炉法、電気炉法、水素還元、電気溶融炉(メルター)法、トランプエレメント無害化、難鋳造のエコプロダクトの鋳造技術また①、②とは別に、産学連携の活性化を実現するための学側への要望、企業から学側への働き掛け、交流の方法について、意見・提案を述べてください。
※セミナー当日の宿題発表はパワーポイントで行い、宿題レポートの要点を明確に発表出来るよう構成すること。
-
(3)圧延コース
-
テーマ「厚板圧延における次世代圧延製造技術とその課題」
厚板は造船や建築・橋梁、エネルギー分野などの幅広い用途に用いられる素材であり、近年ではCN社会実現への取り組みや巨大災害の備えとしての国土強靭化推進などの社会環境変化への対応として、各種構造物の大型化、素材としての高機能化・厳格化・複合化など、要求される性能は高度化かつ多様化している。このような要求性能を満足するためには、精緻な材料設計技術と高度な製造技術・プロセス技術が必須であり、厚板製造プロセスに向けられる期待は大きい。このような背景を踏まえ、本セミナーでは厚板製造プロセスを基本に立ち返って見直し、将来のあるべき姿を考え、今後求められる厚板製造技術とその課題について議論する。
- 講師
- 瀬沼 武秀(元岡山大学 教授)
中村 洋二(日本製鉄(株) 技術開発本部 プロセス研究所 圧延研究部)
上野 聡((株)TMEIC 産業・エネルギーシステム第二事業部 プロセス制御研究開発センター プロセス制御開発課技術主査)
講義-1「熱間圧延の組織制御」(瀬沼講師)
講義-2「厚板圧延プロセスの圧延技術」(中村講師)
講義-3「厚板圧延プロセスの制御技術」(上野講師)- 宿題
- 厚板への要求性能の高機能化・多様化・厳格化に答えるための精緻な材料設計技術と製造技術・プロセス技術の高度化の必要性を踏まえ、厚板圧延における将来のあるべき姿を考え、実現のための課題と対応策を整理してください。
- ①既存プロセス・技術で製造ネックとなる要因や課題を分析、整理してください。
- ②①の課題を解決する技術について、国内外の文献等を参考に対応策を考察してください。
- ③更に、次世代の厚板圧延プロセスおよび構成要素技術について、既成概念に捉われない自由なアイディアを提案すると共に、厚板圧延における将来のあるべき姿を提案してください。
[キーワード]圧延、材料設計、高生産性(稼働率、作業率)、寸法制御、設備技術、プロセス制御技術、センサー利用技術、数値シミュレーション、データ活用、カーボンニュートラル、省エネ
※セミナー当日の宿題発表はパワーポイントで行い、要点を明確に発表出来るよう構成すること。
- 2. 基調講演
-
題目「機械学習の鉄鋼プロセスへの応用」
深層学習を基盤とした機械学習は近年急速に発展し、様々な分野への応用が広がっている。最新の潮流を概観するとともに、プロセスのモデル化や制御をテーマにした具体的事例を取り上げながら、新たな手法が実際の産業応用にどのように利用されうるかを解説する。
- 講師
- 村田 昇(早稲田大学 理工学術院 教授)

