鉄鋼工学セミナー「専科」
【5】「水素脆化専科」受講のご案内

日時: 2025年9月4日(木)13:00~5日(金)12:30
会場: オンライン開催(使用システム:Zoom)
※今回は講義のみで、懇親会は行いません。
講師: 高井健一(上智大学教授)
幹事: 大村朋彦(日本製鉄:本コースの円滑な運営のための世話役)
募集定員: 10~20名
※定員オーバーの場合や参加資格を満たさない場合はお断りすることがあります。
参加資格: 国内に鉄鋼生産設備を有し、生産割合分担金等の維持会費を納めている法人に属する日本鉄鋼協会個人正会員
※上記以外については、応募状況も踏まえ、鉄鋼工学セミナーWGによる承認が得られた場合、参加可能
費用(税込): 受講料 26,000円

※受講料は事前カード決済になります。申込締切後、事務局より決済に関するご連絡を差し上げますので、支払い期日までにお手続き下さい。

※領収証は、実施終了後、修了証書と一緒に事務局より郵送致します。

申込締切日: 2025年8月6日(水)期日厳守

※キャンセルは2025年8月22日(金)までにお願いいたします。

※お支払い後のキャンセルは受け付けません(参加者変更についてはご相談下さい)。

申込方法: こちらの申込フォームに入力し、送信して下さい。
申込フォーム
※なお、申込みいただいたデータは、当該専科に関する業務以外の用途には使用いたしません。

講義の概略:

 環境問題を背景とした輸送機器の軽量化に伴う材料の高強度化、および水素エネルギー社会構築に向けた水素ガス環境での材料の使用などにおいて、鉄鋼材料の水素脆化に対する安全性・信頼性の確立は重要かつ急務の課題である。本専科では、水素脆化の研究に必須な「金属と水素の物理化学的性質」の基礎を理解した後、実務として必要な「水素添加」、「水素分析」、「水素脆化評価」についても理解を深める。また、水素脆化に関する過去から最新の研究、国際的な動向を整理し、平易に解説する。

<講義目次>

  • はじめに(水素脆性とは)
  • 金属と水素の物理化学的性質の基礎
  •  ・金属(bcc, fcc, hcp)中の水素の固溶
     ・金属表面での水素の吸着、侵入過程
     ・金属(bcc, fcc, hcp)中の水素拡散
     ・金属中の水素トラップ
  • 水素添加方法
  •  ・各種水素添加方法(電解、浸漬、水素ガス暴露)の特徴と注意点
  • 水素分析方法
  •  ・昇温脱離法(GC,QMS)、低温昇温脱離法の特徴と注意点
     ・水素トラップサイト(原子空孔、転位、結晶粒界、析出物等)の分離
  • 水素脆化評価方法
  •  ・定荷重、低ひずみ速度試験の特徴と注意点
  • 水素脆性破壊の特徴
  •  ・環境因子(温度、ひずみ速度、水素量)の影響
     ・材料因子(化学成分、強度、組織)の影響
     ・水素存在状態と水素脆性破壊
     ・破面、破壊の潜伏期・き裂発生・進展過程の解析
  • 水素脆性機構
  •  ・各種機構(内圧説、格子脆化説、局部変形助長説、空孔凝集説)の基本概念
  • 金属中の水素存在状態と水素脆化に関する最近の研究

プログラム概略:

【9/4(木)】

13:00~18:00 講義

【9/5(金)】

9:00~12:30 講義 集合写真撮影、アンケート回収後、解散

※テキストは8月下旬に送付します。

問合せ先(幹事):

日本製鉄(株) 技術開発本部 鉄鋼研究所 主席研究員 リーディングリサーチャー 大村朋彦
〒293-8511 千葉県富津市新富 20-1
Tel. 080-2155-0790
E-Mail:ohmura.en4.tomohiko@jp.nipponsteel.com