高温プロセス部会
多相融体の流動理解のためのスラグみえる化研究会 最終報告会 シンポジウム開催案内

鉄鋼精錬プロセスにおいて、副生されるスラグは基本的に均一な融体ではなく、未滓化のCaOや炭材などの固体、溶銑とスラグの反応により生成したCOガス等の気体、またフォーミングスラグによって巻き込まれた溶銑などの液体が、複雑に混在した高温流体を形成しており、これらが密接に関わる問題が散見されます。例えば、溶銑予備処理プロセスおいて生成するフォーミングスラグによって生じる無視できない量の粒鉄ロス、鋼材品質確保のため過剰に投入された精錬剤に起因する未滓化CaO、また排出されたスラグの高付加価値化を目指したフォーミングスラグの高密度化、などこれらの問題は、高温のスラグマトリックス中における第二相の挙動を把握できてない為に生じていると考えられます。これに対して、本研究会では新しい手法による高温実験と機械学習を含む計算科学を両輪として、マルチフェーズスラグの流動および物質移動現象をみえる化し、上記の改題解決に資する研究プラットフォームを形成することを試みております。本シンポジウムでは2019年に発足しました「多相融体の流動理解のためのスラグみえる化」研究会の最終報告として、上記の観点からマルチフェーズスラグの流動および物質移動現象を議論します。

1.日時:
2023年9月21日(木)13:30~17:30
2.会場:
富山大学 五福キャンパス 経済学部2階201講義室(第186回秋季講演大会 会場2)
〒930-8555 富山市五福3190番地
富山地方鉄道(路面電車)「大学前」駅下車徒歩5分
3.プログラム:
13:30~13:35
趣旨説明
齊藤敬高(九大)
13:35~14:00
「落球法による懸濁液のみかけ粘度測定」
三田祐作、岩間崇之、〇植田滋(東北大)
14:00~14:25
「フォーミングしたスラグ中における粒子の沈降」
〇嶋﨑真一(香川高専)、植田滋(東北大)、齊藤敬高(九大)、加藤健司(大阪公立大)
14:25~14:50
「溶融スラグ/液体Fe-C界面で生じるスラグフォーミングのその場観察」
〇中本将嗣、田中敏宏(阪大)
14:50~15:15
「球粒子貫通による活性剤水溶液薄膜の破断機構」
〇加藤健司、脇本辰郎(大阪公立大)
15:15~15:30
休憩
15:30~15:55
「スラグ溶融還元によるフォーミングスラグの急冷試料ミクロ組織観察」
〇大野光一郎、昆竜矢(九大)
15:55~16:20
「固液および気液共存スラグの流動挙動〜粘性から粘弾性へ」
〇齊藤敬高(九大)
16:20~16:45
「高温スラグの粘性予測~機械学習によるアプローチ~」
〇西郷浩人(九大)
16:45~17:10
「粒子法を用いた多相流体のシミュレーション」
〇樋口善彦(産技短大)
17:10~17:30
総合討論
司会:植田滋(東北大)

4.参加費:無料(配付資料有り)

5.申込方法:
完全事前登録制です。

1) 講演大会にも参加される方
(講演大会概要集「材料とプロセス」を年間予約された方、あるいは前期または後期(当日)申込をされる方)
→シンポジウムへの参加登録手続きは不要です。

2) シンポジウムのみに参加される方
併催イベント参加申込ページ「5. 併催イベント*のみ参加申込み」より参加登録を行って下さい。
参加登録の受付期間は、2023年8月25日(金)~9月22日(金)14:00までです。

問い合わせ先:
九州大学大学院工学研究院材料工学部門 齊藤敬高
E-Mail:saito.noritaka.655@m.kyushu-u.ac.jp