本協会では、「我が国の企業人材育成活動」の一つとして、大学卒業後数年程度の技術者を対象にして、鉄鋼製造の基礎理論と現場の諸問題を結びつけた集中的な学習会「鉄鋼工学セミナー」を昭和50年から開設しております。 本セミナーの特徴は、専門分野ごとのコースに分かれ、6日間にわたって講師と受講者が一堂に集い、学び、交歓を深めることにあり、体系的講義とその現場への結びつきとしてのケーススタディ、受講者の発題によるグループ討論など有意義なカリキュラムを組んでおります。 本年夏に下記のとおり開催いたしますので、奮って受講下さい。ご希望の方は他コースの科目の聴講も可能ですので、申込みの際にお申し出下さい。また、大学若手教員も参加いただけます(参加にあたっては、他の受講者と同等の扱いとなります。特に宿泊部屋は、他の受講生同様3~7名の相部屋となりますので、ご承知おき下さい。) 本年より、開催場所を宮城県刈田郡蔵王町から栃木県那須郡那須町に変更しております。
1. | 期 日 2018年7月8日(日)~7月13日(金) |
| 2. | 会 場 リゾートホテル ラフォーレ那須 栃木県那須郡那須町湯本206-959 (東北新幹線那須塩原駅下車バス30分 TEL.0287-76-1811) |
| 3. | 実施コース・募集定員 製銑コース 30名、製鋼コース 45名、材料・圧延加工コース 110名 (注)定員オーバーの場合や参加資格を満たさない場合はお断りすることがあります。特に連絡がなければ受講可とお考え下さい。 |
| 4. | プログラム |
| 5. | 参加資格 国内に生産拠点を有する維持会員企業に属する企業社員(日本鉄鋼協会個人正会員) 国内に生産拠点を有する維持会員企業の推薦を受けた企業社員(日本鉄鋼協会個人正会員) 日本の大学に属する若手教員(日本鉄鋼協会個人正会員) 準会員、非会員、外国会員は参加出来ません。 |
| 6. | 費用(税込)受講料: | 108,000 円 但し、維持会員会社に所属する方・大学若手教員は 72,000 円 | 宿泊・食事代: | 51,500 円(5泊13食) | 懇親会費: | 5,600 円(2回) | 1)送金方法: | 受講者決定次第、請求書を送らせていただきますので、6月4日(月)までにご送金下さい。 | 2)その他: | 6月5日以降に申し込みの取り消しをされても返金できません。予めご了承下さい。 |
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| 7. | 申込締切日 2018年4月23日(月)期日厳守 |
| 8. | 申込方法 申込みは終了いたしました。 ※なお、申込みいただいたデータは、鉄鋼工学セミナーに関する業務以外の用途には使用いたしません。 |
問合せ先
(一社)日本鉄鋼協会 育成グループ 楢岡
TEL.03-3669-5933 FAX.03-3669-5934 E-mail:educact@isij.or.jp
〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町3-3-10 鉄鋼会館5階 |
| ●鉄鋼工学セミナーWG● |
| 主 査 | 北村 信也 | (東北大学多元物質科学研究所教授) |
| (製銑グループ) |
| リーダー | 埜上 洋 | (東北大学多元物質科学研究所教授) | 幹 事 | 野内 泰平 | (JFEスチール(株)スチール研究所製銑研究部主任研究員) |
| (製鋼グループ) |
| リーダー | 北村 信也 | (東北大学多元物質科学研究所教授) | 幹 事 | 内藤 憲一郎 | (新日鐵住金(株)技術開発本部鹿島技術研究部上席主幹研究員) | 幹 事 | 村井 剛 | (JFEスチール(株)スチール研究所製鋼研究部主任研究員(課長)) |
| (材料・圧延加工グループ) |
| リーダー | 大沼 郁雄 | (物質・材料研究機構構造材料研究拠点 計算構造材料設計グループグループリーダー) | 幹 事 | 大塚 貴之 | (新日鐵住金(株)技術開発本部プロセス研究所一貫プロセス研究部主幹研究員) | 幹 事 | 安達 裕司 | (愛知製鋼(株)技術開発部第1開発室室長) | 幹 事 | 中村 浩史 | (新日鐵住金(株)技術開発本部鉄鋼研究所厚板・形鋼研究部主幹研究員) |
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■基本プログラム |
| ◎イブニングセミナー
7月9日(月) 18:30~20:00に予定しています。
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| (Ⅰ)製銑コース |
| 講義・講師一覧講義-1 | 移動速度論学・・・ |
| 九州大学大学院工学研究院材料工学部門教授 |
| 国友 和也 | 講義-2 | 高炉極限操業の理論と実践・・・ |
| 新日鐵住金(株)技術開発本部プロセス研究所製銑研究部上席主幹研究員 |
| 折本 隆 | 講義-3 | 石炭・鉱石事情の現状と今後・・・ |
| 新日鐵住金(株)原料第二部(原料第一部兼務)資源調査主幹 |
| 柏瀬 陽一 | 講義-4 | 反応速度論・・・ |
| 九州大学大学院工学研究院材料工学部門准教授 |
| 大野 光一郎 | 講義-5 | 石炭性状とコークス製造・・・ |
| 関西熱化学(株)研究開発センター |
| 西端 裕子 | 講義-6 | 焼結鉱の製造と性状・・・ |
| JFEスチール(株)スチール研究所製銑研究部主任研究員 |
| 山本 哲也 | 講義-7,8 | 熱力学1、2・・・ |
| 東北大学多元物質科学研究所准教授 |
| 植田 滋 | 講義-9 | 新製鉄プロセス・・・ |
| (株)神戸製鋼所技術開発センター製銑開発部製銑開発室 |
| 笠井 昭人 | 講義-10 | 製銑プロセスにおける速度論演習・・・ |
| 東北大学多元物質科学研究所教授 |
| 埜上 洋 | 講義-11 | 粉粒体工学と高炉/焼結への適用・・・ |
| JFEスチール(株)スチール研究所製銑研究部主任研究員(副部長) |
| 佐藤 健 | 講義-12 | 状態図演習・・・ |
| 東北大学大学院工学研究科金属フロンティア工学専攻准教授 |
| 三木 貴博 |
グループ討論について | テーマ:「製銑プロセスにおける生産性限界とそのブレークスルー技術」 国内での鉄鋼消費量が頭打ちであり、今後も国内鉄鋼業において老朽設備の稼働停止と既存設備の生産性向上は重要な課題で有りつづけると考えられる。また、国際的に資源の価格差が減少する中で、台頭するアジア諸国との価格競争に伍して行くためにも、抜本的な生産性(高炉出銑比・焼結生産率)向上による固定費削減が重要である。それらの点を踏まえ「生産性の限界要因を抽出し、設備技術や計測技術も含めてそのブレークスルー技術」について討論を実施する。
【宿題】製銑プロセスにおいて生産性を規定する要因とそのメカニズムを抽出して、これをブレークスルーするポイント・アイデアを、第1日目にグループメンバーに報告する。 【討論】生産性向上のためのブレークスルー技術とそれによる生産性増加量を議論する。 |
製銑コース聴講についての留意事項 | (1)セミナー講義はテキスト内容を前提に行われますので、予習実施の上ご参加下さい。 (2)講義毎に宿題が出されていますので、「必ず」解答を6月29日までに PDFファイルにて幹事へメール送信願います。 それ以降は未提出と見なし、所属会社へ提出の催促を行うことがあります。 (3)プログラムにあるように討論が遅くまで行われる場合がありますので、受講前・受講中の体調管理には留意して下さい。
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(Ⅱ)製鋼コース |
| 講義・講師一覧講義-1 | 熱力学・・・ |
| 東京工業大学科学技術創成研究院教授 |
| 小林 能直 | 講義-2 | 移動速度論、介在物・・・ |
| 新日鐵住金(株)技術開発本部鹿島技術研究部上席主幹研究員 |
| 内藤 憲一郎 | 講義-3 | 反応速度論・・・ |
| 東北大学多元物質科学研究所教授 |
| 北村 信也 | 講義-4 | 凝固基礎、偏析・・・ |
| 京都大学大学院工学研究科材料工学専攻教授 |
| 安田 秀幸 | 講義-5 | 溶銑予備処理、転炉、2次精錬・・・ |
| 日新製鋼(株)呉製鉄所製鋼部製鋼プロセス研究チームチームリーダー |
| 平賀 由多可 | 講義-6 | 連続鋳造・・・ |
| JFEスチール(株)スチール研究所製鋼研究部主任研究員 |
| 伊藤 陽一 | 講義-7 | 電気炉、特殊鋼精錬・・・ |
| 大同特殊鋼(株)経営企画部製品戦略室室長 |
| 山内 貴司 | 講義-8 | 状態図・・・ |
| 東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻准教授 |
| 松浦 宏行 | 講義-9 | 製鋼に関する分析技術・・・ |
| (株)コベルコ科研技術本部高砂事業所化学分析センター副センター長 |
| 乾 道春 | 講義-10 | 耐火物・・・ |
| 品川リフラクトリーズ(株)技術研究所第一研究部部長 |
| 飯田 正和 |
グループ討論について | テーマ:「10年後を見据えた日本の製鋼プロセスの提案」 昨今の鉄鋼業を取り巻く環境を鑑みると、中国を中心とした新興国における生産能力の急拡大、世界的な景気変動に伴う需給バランス激変など、日本の鉄鋼業は厳しい国際競争の荒波にもまれている。また一方、CO2排出削減、ゼロエミ化など環境への取り組みは最重要課題とし努力が求められている。
このような状況の中で、熾烈な競争に勝ち抜き、持続的に事業を発展していくには付加価値の高い高級鋼の造り込み、及び製造コストの低減と生産性の維持向上を両立させることが必要である。 これらの視点に立って、現状の製鋼プロセスに対し、10年後において生産性2倍、或いはコストを半分という高き目標を掲げ、それを達成するために既存プロセスに固執しない製鋼プロセスのあり方について、新しい提案、アイデアをグループごとに議論する。 なお、事前に通知されるグループ分けをもとに参加者相互で連絡を取り合い、具体的な討議案を事前にグループ内で決めておくこと(現地での討論時間は合計10時間程度で、一から議論すると不足になります)。研修中は文献やインターネット情報等の入手が困難であることを前提に各自で必要と思われる資料は事前に入手、準備の上持参すること。また、グループ内で相互にデータをやりとりするため、メール送受信が可能(あるいは汎用USB等でのデータ授受が可能)で、プレゼンテーション用ソフトおよび計算ソフト(Excel等)が入ったノートパソコンを各自持参すること。 グループ編成の参考とするため、下記の区分から希望する分野を選択して、申込書の所定欄にご記入下さい。 【区分】(1)精錬、(2)鋳造 |
製鋼コース聴講についての留意事項 | 講義によっては宿題があります(オリエンテーション時に提出)。テキストをご確認下さい。 なお、同時に開催される他コース(製銑、材料・圧延加工)の講義を受講することもできます。 |
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(Ⅲ)材料・圧延加工コース |
| 講義・講師一覧講義-1,2 | 鉄鋼の熱処理概論1、2・・・ |
| 東北大学金属材料研究所金属組織制御学研究部門准教授 |
| 宮本 吾郎 | 講義-3 | 塑性変形概論・・・ |
| 兵庫県立大学大学院工学研究科材料・放射光工学専攻准教授 |
| 土田 紀之 | 講義-4 | 鉄鋼の強度学概論・・・ |
| 土田 紀之(前掲) | 講義-5 | 材料熱力学概論・・・ |
| 物質・材料研究機構構造材料研究拠点計算構造材料設計グループ グループリーダー |
| 大沼 郁雄 | 講義-6 | 組織予測制御学・・・ |
| 大沼 郁雄(前掲) | 講義-7 | 組織解析概論・・・ |
| 東北大学金属材料研究所不定比化合物材料学研究部門教授 |
| 今野 豊彦 | 講義-8 | 自動車用薄鋼板の金属学・・・ |
| 新日鐵住金(株)技術開発本部鉄鋼研究所薄板研究部主幹研究員 |
| 芳賀 純 | 講義-9 | 沸騰冷却の基礎・・・ |
| 福井大学学術研究院工学系部門機械工学講座教授 |
| 永井 二郎 | 講義-10 | 板圧延の基礎理論・・・ |
| 新日鐵住金(株)技術開発本部プロセス研究所鋼圧一貫研究部主幹研究員 |
| 浜田 龍次 | 講義-11 | 板圧延の三次元変形と応用・・・ |
| 浜田 龍次(前掲) | 講義-12,13 | 脆性破壊と疲労破壊1、2・・・ |
| JFEスチール(株)スチール研究所主席研究員(部長) |
| 田川 哲哉 | 講義-14 | 厚板・溶接・・・ |
| JFEスチール(株)スチール研究所鋼材研究部主任研究員(部長) |
| 村上 善明 | 講義-15 | 容器用薄鋼板概論・・・ |
| JFEスチール(株)スチール研究所缶・ラミネート材料研究部主任研究員 |
| 吉田 安秀 | 講義-16 | 圧延における計測制御・・・ |
| JFEスチール(株)スチール研究所主席研究員 |
| 浅野 一哉 | 講義-17 | 条鋼圧延技術・・・ |
| (株)神戸製鋼所技術開発本部材料研究所加工技術研究室室長 |
| 串田 仁 | 講義-18 | ステンレス鋼の最新の科学・技術・・・ |
| 新日鐵住金ステンレス(株)研究センター薄板・自動車材料研究部上席研究員 (薄板研究総括) |
| 石丸 詠一朗 | 講義-19 | 表面処理・防食・・・ |
| 新日鐵住金(株)技術開発本部君津技術研究部部長 |
| 松村 賢一郎 | 講義-20 | 圧延界面での現象(潤滑とスケール)・・・ |
| 大阪大学大学院工学研究科マテリアル生産科学専攻教授 |
| 宇都宮 裕 | 講義-21 | 圧延機・・・ |
| プライメタルズテクノロジーズジャパン(株) プロジェクト統括部冷延プロジェクト部主席技師 |
| 藤井 基維 | 講義-22 | 特殊鋼の熱処理・・・ |
| 日新製鋼(株)グループ開発本部鋼材研究所鋼材第二研究チームチームリーダー |
| 鈴木 雅人 | 講義-23 | 自動車用構造部材の加工技術・・・ |
| 新日鐵住金(株)技術開発本部鉄鋼研究所利用技術研究部上席主幹研究員 |
| 吉田 亨 | トピックス | 製銑製鋼概論・・・ |
| 東北大学多元物質科学研究所教授 |
| 北村 信也 |
グループ討論について | 現在、我が国の鉄鋼業は、新興国の台頭による国際競争激化の中でいかに製品や製造技術の優位性を維持していくか?また、自動車へのアルミ・炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の適用といった他分野との競合の中で、素材としての鉄の可能性を高めていくにはどうすればよいか?さらに、環境・エネルギー・資源問題や世界経済などの社会的状況変化の中で鉄鋼製造はどうあるべきか?など、多くの厳しい課題に直面しています。しかし、これまでの日本鉄鋼業の歩みを振り返ると、困難な状況の中でこそ先進的な製品や革新的な設備・製造プロセスを開発し、世界に冠たる技術を構築してきました。次代を担う受講生諸君には、現在の状況をバネに知恵を出し合い、我が国の鉄鋼業を変革し、飛躍させることを期待します。 このような視点に立って、材料開発や加工・製造プロセスに携わる技術者としての立場から、これからの鉄鋼製品や製造技術はどうあるべきかについて議論します。また、材料開発者側からのプロセス提案、プロセス・操業側からの商品提案も歓迎しますので、現在の職務に関わらずテーマ区分の申請をお願いします。 討論の内容には、将来に向けての先端的課題や展望といった視点を含むこととし、以下のテーマ区分とします。具体的な討論内容は特に指定しませんが、各グループ内で議論を行い、合意した内容を選択してください。
(1)「高機能・高付加価値製品の提案」 ・鉄鋼の可能性、市場を拡大する、また、信頼性を向上させるための機能・付加価値をもった製品を考える。 ・例えば、現状の特性を飛躍的に高める、あるいは、これまでにない新たな用途や機能等。 そのために必要な物性は何か?それを実現するためのメタラジー、設備、製造プロセスはどのようなものか?解決すべき課題は?等
(2)「理想の鋼材製造プロセス」 ・製品特性や品質、生産性、コスト等を追求する上で理想とする圧延、熱処理・表面処理、精整などの製造プロセスや設備、さらには計測制御技術,革新的省プロセス技術などを考える。 ・例えば、中国・インド・ブラジルなどに建設される新しい設備の能力に負けない製造技術として何を考えれば良いか?あるいは、IoTやAIの活用など、現在のプロセスに替わる革新的な製品製造技術はどのようなものか?さらに、人員配置、品質管理体制、製造場所、輸送、エネルギーはどうあるべきか?等
【事前準備】 事前に通知されるグループ分けをもとに参加者相互で連絡を取り合い、具体的な討議案を事前にグループ内で決めておくこと(現地での討論時間は合計10時間程度で、一から議論すると不足気味になります)。また、プレゼンテーション用ソフトが入ったパソコンを各グループで1台以上持参すること。なお、グループ内で相互にデータをやりとりするため,可能な限り各人がメール送受信可能なパソコンを持参することが望ましい。また、研修中は文献やインターネット情報等の入手が困難であることを前提に、各自で必要と思われる資料は事前に入手、準備の上持参すること。 |
材料・圧延加工コース聴講についての留意事項 | 材料・圧延加工コースは同一時間に複数の講義が並列して行われる日があります。準備の都合上、受講を希望する講義科目を事前に各受講生から指定していただきます。6月中旬のテキスト配布時に、聴講希望の調査をしますので、配布されたテキストを参考にして希望講義科目を決定し、回答して下さい。 また、同時に開催される他コース(製銑、製鋼)の講義受講も可能です。他のコースのカリキュラムもご参照下さい。
材料・圧延加工コースは、講義に宿題はありません。 |
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