表面処理鋼板は、自動車・家電・建材などの用途に広く使用されています。表面処理鋼板は塗装されて使用されるケースが非常に多く、また、予め鉄鋼メーカーにて塗装やフィルムラミネートが施された塗覆装鋼板が種々の用途で使用されています。これら塗装系表面処理鋼板の種類は非常に多く、鋼板と塗膜間で起こる剥離現象や密着機構は非常に複雑であります。また、密着性の評価方法や結果の解釈は非常に難しく、表面処理鋼板を供試材とした塗膜密着性に関する研究例も少ないのが現状です。本研究会「表面処理鋼板の塗膜密着機構解明および評価方法の確立」では、この塗装系表面処理鋼板の塗膜密着性をテーマに取り上げ、剥離・密着機構や密着性評価方法について検討してきました。 本シンポジウムでは、塗装系表面処理鋼板の塗膜密着機構を解明するための界面分析法や剥離部観察による剥離・密着機構の解明や従来の塗膜密着性試験方法の再評価と新規密着性試験法の検討など研究会活動で得られた成果を報告します。
1.日 時: | 2007年3月28日(水) 13:00~17:30 | 2.場 所: | 第153回春季講演大会 第16会場 (千葉工業大学 芝園キャンパス 5号館 5108号室) 〒275-0023 千葉県習志野市芝園2-1-1 |
| 3.プログラム: | <司会:安藤聡(JFEスチール)> | 13:00~13:10 | 開会の挨拶 | 中前勝彦(金沢工業大学) | 13:10~13:25 | 研究会の目的と期待される成果 | 和泉圭二(日新製鋼) | 13:25~13:40 | 成果報告書の概要および表面処理鋼板の密着性研究に関する従来知見 | 安藤聡(JFEスチール) | 13:40~13:55 | 研究会における機構解明の進め方と研究会で使用する共通サンプルの明細 | 奥村和生(神戸製鋼所) | 13:55~14:10 | テープ剥離試験方法の整理と問題点 | 高橋克(住友金属工業) | 14:10~14:35 | 碁盤目テープ剥離法の再評価 | 中村吉伸(大阪工業大学) | 14:35~15:00 | 標準塗膜試験片を用いたDCB試験片の試作と破壊じん性試験 | 今中誠(大阪教育大学) | 15:10~15:35 | 鋼板塗膜の密着性に関する研究-評価法に関する検討- | 宮入裕夫(東京電機大学) | 15:35~16:00 | 鋼板塗膜の物性と剥離強度及び剥離面解析 | 小川俊夫(金沢工業大学) | 16:00~16:25 | 鋼板塗膜の摩擦磨耗特性 | 木本正樹(大阪府立産業技術総合研究所) | 16:25~16:50 | 高輝度放射光施設(SPring-8)による残留応力の測定共同実験 | 前原一宣(ニッテクリサーチ) | 16:50~17:15 | ATR-赤外線スペクトルを用いた塗装鋼板の塗膜/鋼板界面における塗膜挙動の検討 | 稲垣訓宏(静岡大学) | 17:15~17:30 | 総合討論とまとめ | 和泉圭二(日新製鋼)、中前勝彦(金沢工業大学) |
| 4.参加費: | ¥3,000(テキスト代を含む) | 5.資料: | 当日会場で配布します。 | 6.参加申込: | 事前の申し込みは不要です(当日受付)。 |
問合せ先:
日新製鋼(株)技術研究所 表面処理研究部 和泉圭二 Tel. 072-243-2583 Fax. 072-241-4610 E-mail. n04030@nisshin-steel.co.jp |
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