近年、鉄鋼をはじめとする金属分析に関する研究者・技術者は著しく減少しつつあります。金属分析技術で今後一番問題になるのは、従来熟練技能者が行っていた湿式化学分析分野の技術・技能の伝承です。これらの分析技術には長年の技術・技能・知識あるいはノウハウの蓄積が必須です。また、湿式化学分析は機器分析や物理分析の基準値、標準物質の認証値を決定する化学量論に基づいた分析値の提供という重要な役割を果たしています。このような金属分析の根幹をなす湿式化学分析技術は、今のままでは技術者・技能者がいなくなり、技術・技能伝承ができなくなります。現在、世界最高レベルにあるわが国の金属分析技術を次世代に継承することは我々の責務であると考えます。 よって、日本分析化学会の分析信頼性委員会では、日本鉄鋼協会評価・分析・解析部会と連携して、鉄鋼及び非鉄分野の分析技術者等を対象に、「分析信頼性実務者レベル講習会;第6回金属分析技術セミナー」を昨年に引き続いて下記のように開催することになりました。奮ってご参加ください。
記 | 1. 日 程: | 受講申込締切 | :2004年4月16日(金)必着厳守 | 測定試料の配布 | :2004年4月23日(金)送付予定 | 分析結果の報告締切 | :2004年6月9日(水)必着 |
| | 講習日 | : | 2004年7月15日(木)10:00~20:00 2004年7月16日(金)9:30~17:00 |
| 2. 場 所: | ゆうぽうと五反田(予定)〔東京都品川区西五反田8-4-13〕 | 3. 対象者: | 化学分析実務を担当している技術者で、下記5項の試料の分析が可能であること。 | 4. 目 的: | 分析技能の向上と分析試験所認定へ向けての個人の技能の確認と技術の修得等の教育・訓練。 | 5. 測定試料: | 鉄鋼試料(予定) | 6. 分析項目: | 鉄鋼分析JIS規格に定める成分(吸光光度法、原子吸光法、ICP 発光分光分析法) | 7. 受講申込締切: | 2004年4月16日(金)(必着) | 8. 募集定員: | 50名。定員に達し次第締め切ります。 | 9. 受講料: | 日本分析化学会・日本鉄鋼協会会員(含団体会員)55,000円、会員外80,000円。 講義のみ受講の場合は、会員40,000円、会員外50,000円 | 10.セミナー概要: | 実技試験、講義、技術交流会、筆記試験(実技受講者のみ)、および判定で構成 |
11. 講義内容: | 第1日目(2004年7月15日(木)、10:00~20:00) | 10:00~10:10 | 挨拶 | 山根 兵(実行委員長・山梨大) | 10:10~11:40 | 鉄鋼試料の前処理法 | 稲本 勇(日鐵テクノ) | 12:40~14:00 | 非鉄試料の前処理法 | 川田 哲(エスアイアイ・ナノテクノロジー) | 14:10~15:10 | 分離・濃縮法の基礎 | 山根 兵(山梨大) | 15:30~16:50 | 重量法,容量法,吸光光度法 | 蔵保浩文(住金テクノ) | 17:00~17:50 | 原子吸光法 | 高田九二雄(東北大) | 18:00~20:00 | 技術交流会 | 山根 兵(実行委員長・山梨大) | 第2日目(2004年7月16日(金)、9:30~17:00) | 9:30~10:10 | ガス成分分析法 | 石橋耀一(日本鋼管テクノ) | 10:20~11:30 | ICP 発光分光分析法 | 河村恒夫(コベルコ科研) | 12:30~13:40 | ICP 質量分析法 | 藤本京子(JFEスチール) | 13:50~14:50 | 機器分析法(発光分析法、蛍光X線分析法) | 成田正尚(大同分析リサーチ) | 15:00~15:50 | 技能評価,質疑応答 | 山根 兵(山梨大)、石橋耀一(日本鋼管テクノ) 柿田和俊(日本分析化学会) | 16:00~17:00 | 筆記試験 | |
12.その他: | ・ | 講義のみの受講者には受講証を,また,実技・筆記試験合格者には「金属分析技術」に関する実務者レベルの修了証書を日本分析化学会から発行いたします。(講習終了後に郵送) なお、本修了証は,セミナー参加者の所属機関が試験所認定を受ける際に,金属分析に関する技術的教育を受けたことの実績として評価することが試験所認定機関と本会との間で合意されております。 | ・ | セミナー概要、講義内容、申込み手続き、送金先等詳細は、直接下記にお問合せ下さい。 |
申込み・問合せ先:
(社)日本分析化学会金属分析技術セミナー係 〒141-0031 東京都品川区西五反田1-26-2五反田サンハイツ304号 電話:03-3490-3351,FAX:03-3490-3572,E-mail:koms@jsac.or.jp |
|