2018年度新規発足フォーラムと参加へのご案内


 材料の組織と特性部会では、本部会で対象とする分野の中から重要と思われるいくつかのテーマを取り上げ、その分野の研究の活性化を図るためにフォーラムを設置しております。
 2018年度は新たに4つのフォーラムを設置いたします。活動期間は、2018年3月1日から2020年2月29日までの2年とし、特に活動の継続を必要とする場合には更新することもあります。またフォーラムには運営費が配分されます。

 下記フォーラムへの参加を希望される本部会登録会員は、(1)氏名(2)所属(3)電話番号(4)電子メールを明記の上、下記の世話人へ直接ご連絡下さい。

1.「界面移動の制御による複相鉄族合金の高性能化」フォーラム

趣旨:Fe基合金やNi基合金等の鉄族合金の機械強度や物理特性は,構成相の種類や組成はもちろんのこと,材料組織に依存して大きく変化する。このため,優れた性能を発揮する新しい鉄族合金を開発するためには,添加成分や合金組成の選定ばかりでなく,材料組織の最適化が重要である。本フォーラムでは,材料組織の最適化に必要な基礎的な知見を蓄積し,Fe基合金やNi基合金等の鉄族合金の高性能化を実現するために,複相組織における異相界面の移動現象の律速過程や素反応の解明を目指す。

世話人(代表者):東京工業大学 物質理工学院 梶原 正憲
TEL.045-924-5635、 FAX.045-924-5857


2.「オーステナイトを含む複相鋼における不均一変形」フォーラム

趣旨:金属の延性は均一伸びと局部伸びに分類される.オーステナイト相を含む複相鋼では異なる相との組み合わせによって変形の不均一性が様々に変化するため,その多様な不均一変形挙動を理解することが重要となる.本フォーラムはオーステナイト相の有効活用を目指して,最先端の解析技術を利用したオーステナイト相の形態,変態挙動,オーステナイト相を含む複相鋼の不均一変形や破壊挙動に関する知見を共有し,オーステナイト相を含む複相鋼の機械的特性向上のための微細組織制御の指針を示すことを目的とする.

世話人(代表者):東北大学 金属材料研究所 北條智彦
TEL.022-215-2062、E-mail:hojo@imr.tohoku.ac.jp


3.「水素脆化の基本要因と実用課題」フォーラム

趣旨:鉄鋼材料の高強度化や水素エネルギーシステムへの適用に際して、水素脆化の克服は最重要課題である。本フォーラムでは、基盤研究のさらなる深化、基盤知見の実用課題への応用、日本の研究の国際的プレゼンスの向上を目的とし、関連する各機関が集い情報交換活動を行う。具体的にはフォーラム内外のメンバーから話題提供を行い、課題の抽出と解決法、次期研究会や国家PJへの展開を議論する。併せて参加委員(特に若手研究者)のレベルアップも図る。

世話人(代表者):新日鐵住金株式会社 鉄鋼研究所 大村朋彦
TEL.06-6489-5716、E-mail:ohmura.en4.tomohiko@jp.nssmc.com


4.「構造材料の生物劣化の究明―診断と解析―」フォーラム

趣旨:材料の信頼性・耐久性の追求および腐食現象の解析・寿命評価は材料研究の重要課題と位置づけられる。微生物腐食は構造材料の腐食アクシデントの一つとして認知されるようになったが,腐食原因を精査する際、“微生物腐食と判断すべき基準”は未だ明確となっていない.本フォーラムは鉄鋼協会を母体に、微生物腐食に関連する最新の研究動向の把握と、最新の研究成果の発信も可能な研究体制の形成を目的とした団体である。当フォーラムを基盤とする、学際的研究コミュニティの形成・充実にむけ活動を展開したい。

世話人(代表者):秋田大学大学院理工学研究科 宮野泰征
TEL.018-889-2354、E-mail:y.miyano@gipc.akita-u.ac.jp

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